6月のお知らせ <フィラリア予防詳しく解説>

6月のお知らせです。今年も半分!と考えると本当に早いですね。いいかげん、新型コロナが落ち着いてほしいところですが、まだまだ予断をゆるさない状況のようです。当院でも感染・蔓延を防止するため各対策を取っています。ご来院の皆様のご協力、大変感謝しております。

臨時休診のお知らせ

6月5日(土)を終日臨時休診といたします。

6/5、土曜日が終日休診となります。土曜のご来院が多い方はご注意ください。

狂犬病予防は6月末までを目安に

狂犬病予防は6月末ごろまでに接種するよう法律で決まっています。当院では常に用意がありますのでお気軽にご相談ください。特別な事情がない限り原則接種が必要です。闘病中や体調不良の場合の接種については獣医師にご相談ください。

  • 注射料金…¥2,950(税込)→クレジット支払いも可能です。
  • 注射済み手続きの費用…¥550(非課税)→市へ納める手続き費用なので必ず現金でご用意ください。

※キャッシュレス化が進んでますが、市への手続き費用は現金のみの対応となります。お間違えのないようにお願いいたします。

※手続きは君津市、木更津市の方に限ります。
※市への登録がまだの方は、市への登録費用として¥3,000(非課税)をお預かりいたします(現金のみ)。

フィラリア予防がスタート

フィラリア予防がスタートしました。この地域(関東)での予防期間は「5月末~6月初」にスタートし「11月末~12月初」に終了となります。

さて、フィラリア予防は上記の通り、地域ごとに期間の決まっている予防です。

今回はこの「フィラリア予防期間」がどのように決定されるのかについても少し解説したいと思います。

実はそんなに難しい話ではなく「フィラリア予防期間」を決める要素は以下の2つ。

  1. フィラリア感染がいつから成立するのか?
  2. フィラリア感染がいつ終了するのか?

そしてこれらは科学的に計算されていて明確に決まっています(私が決めているわけではありません!)

  • 「なんとなく暖かくなってきたから」
  • 「蚊が飛び出したから」
  • 「夏だから」

などのように、フワっとした(笑)感覚で決まっているわけではありません!

まず、

①フィラリア感染がいつ成立するのか?

について解説します。フィラリアはご存じの通り「蚊」が運んでくる感染症です。つまり「蚊」がいなければ感染は成立しません。しかし「蚊」が発生した瞬間に感染が成立するわけでもありません。実際に犬にフィラリア感染が成立するまでには、

  • 「蚊」の発生
  • →「蚊」の体内にフィラリアが侵入
  • →「蚊」の体内でフィラリアが成長
  • →「蚊」に刺されて感染が成立

というように、そこそこ時間がかかります。そして、この時間には「気候(気温)」が関係しいています。「気候」が関連しているため地域によって予防時期が異なるのです。

極端な例を挙げると「沖縄県」では一年を通した予防が必要なのに対して、「北海道の北部」では8月~10月末ごろまでの予防で十分となります。さて、関東地域ではどうでしょうか?

関東ではおおむね5月の上旬に感染が成立します。

ただし、これは過去のデータから「最も早い年」を基準としています。ですので、よほどの異常気象ではない限り「これより早く感染が成立することはほぼない」とみてOKなのです。

そして、フィラリア予防薬は「犬の体内に侵入したフィラリア幼虫を駆虫するおくすり」ですので、実際は感染成立後に投薬します。詳細は割愛しますが「感染開始してから約1か月後」に最初の投薬を行うので「5月末~6月初が初回投薬となる」、こういうカラクリなのです。

では次にいきましょう。

②フィラリア感染がいつ終了するのか?

これについてはカンタン。蚊が飛ばなくなると感染することはありません。

ただし、ここからが重要です。蚊が飛ばなくなったのを見て予防を終了してはいけません!

おさらいですが「フィラリア予防薬は体内に侵入したフィラリア幼虫を駆虫するおくすり」でしたよね?ということは、蚊の飛び終わったことを確認してから最後の投薬が必要になるわけです。具体的には蚊が発生しなくなってから約1か月後に最後の投薬です。

関東地域では蚊の発生は11月上~中旬まで可能性があります。ですので、最後の投薬は11月末~12月初となるわけです。

「蚊が飛んでいないし寒いので終了」→

「蚊が飛ばなくなってしばらくしたら最後の投薬」→

この違いはとても大きいのですが、感覚的に受け入れてもらえないことが多々あります。

「よくわからねぇ」とか「難しいことはいいよ~」

という方は、当院が推奨する「6月上旬~12月上旬」の期間に、毎月お薬を飲ませていただければ、それでOKです。

「あったかくなったら開始」とか「寒くなったら終了」などという「ザ・感覚的」な情報も出回っているようですが、フィラリア予防期間はみなさんが思っているよりも、もっともっと機械的に決定されています。暑いとか寒いとかの感覚的なハナシはむしろ関係ありません。

さらに詳しく知りたい方については下記リンクを参考にしてみてください。

リンク フィラリア感染期間と予防期間(DSファーマ社)

【春の健康診断キャンペーン開催中!】 フィラリア検査の時に少し多くの血液💉をいただき、血液健康診断が可能です。フィラリア検査と同時に限り、キャンペーン価格の¥4,000(税抜)となりますので、この機会にぜひご検討ください。健康診断もご希望の場合はなるべく朝食を抜いてご来院いただけるとより正確な結果が出ます。
【猫のフィラリア予防も推奨!】 フィラリアは猫にも感染し、重篤な病態を引き起こすことで有名です。猫も予防が可能なので、ご希望の方はぜひご相談ください。猫の場合は犬とは違い「フィラリア検査」は必要ありません。毎月一回、首のところに垂らすお薬で簡単に予防が可能です。

マダニ・ノミ 要注意!

マダニやノミは一年を通して被害があり、ここ最近は「咬まれました」という来院が多数出ています。

フィラリアは時期が決まっている(5月末以降)予防ですが、マダニやノミはいつどんな時もリスクがあります。

せっかく気候のよい時期になりましたので、マダニ・ノミの予防を忘れずに楽しくお出かけしたいですね。当院では様々な種類の予防薬をご用意しています。最適なものをご提案しますので、まだの方はぜひご相談ください。

実はマダニやノミは「ただの虫」ではなく「病気の運び屋」として非常に危険な存在です。マダニやノミの体内には危険なウイルスなど、いろいろな微生物が住んでおり、吸血時にそれが伝染してしまうことがあります。ヒトでも被害が多数報告されており、身近なところでは、昨年、君津市でもマダニ由来感染症で一人亡くなっています。  リンク 君津市HP「日本紅斑熱が発生しました」

マダニやノミの被害は皆さんが思っているよりも身近なものだと認識してください。

「接触性皮膚炎」をご存じですか?

みなさんは「接触性皮膚炎」という言葉を聞いたことがありますか?

読んで字の如くなのですが、何らかの物質(刺激物質)が皮膚に触れることで発症する皮膚炎です(※ヒトの方ではアレルギー性接触皮膚炎、光接触皮膚炎などの分類もありますがここでは割愛します)。

イメージしてもらえばわかると思いますが、刺激物質を皮膚に付着させれば赤くなったり痒くなったりしそうですよね?

さて、この接触性皮膚炎。犬は皮膚の弱い動物の代表のため遭遇率がとても高い病気です。実は知らない間に皆さんのペットにも発症しているかもしれません!

「いやいや、うちのワンコの皮膚に触れる刺激物質なんてないよ!」

と言う方も多いと思いますが、本当にそうでしょうか?

実は、犬における接触性皮膚炎の代表的な原因は「シャンプー剤」や「消毒剤」などです。犬を飼っている多くの方が、何らかのシャンプーや消毒を使ったことがあると思います。

そして、それが原因で皮膚が赤くなったり、痒みが出ることがあるのです。

しかし、多くの方で「シャンプー剤や消毒剤が原因で皮膚炎なんて起こるはずがない」と知らずのうちに思い込んでいることが多く、実際に皮膚に赤みや痒みが出たときには、なかなかそういう(接触性皮膚炎という)発想になりません。みなさんのワンちゃんも、実は気づいていないだけで接触性皮膚炎になっているのかもしれないのです。

接触性皮膚炎を強く疑うよくある話

「こないだトリミング屋さんに行ったら、そのあとすごい痒がってたんですよね~」

これは本当によくある、動物病院でのあるある話ですが、実はコレこそ接触性皮膚炎です。

先日、トイプードルの飼主さんから「トリミングに行くとその後2~3日間すごい痒がる」という話を受けました。接触性皮膚炎を疑ったので、当院推奨の安全性の高いシャンプー剤をお勧めしたところ、まったく痒みが出なくなったとおっしゃっていました。

シャンプー剤、消毒剤一つで本当に変わるものです。

逆に言うと「皮膚を悪くするシャンプー剤や消毒剤が巷にはたくさん出回っている」ということ。そして、トリミングサロンだけでなく、多くの動物病院でも接触性皮膚炎の原因となりやすい製品を使用しています。なぜなら、一般のみなさんから見れば「プロ」であるはずのトリマーさんや獣医師の頭にも「接触性皮膚炎」という発想がないからです。

皮膚病の転院(セカンドオピニオン)で当院に来院したワンちゃんの例

しばらく前の転院症例の話です。アトピー性皮膚炎が基礎にあるワンちゃんでしたが、それにしても症状がひどすぎます。

「おそらくアトピー以外に何らかの悪化因子(増悪因子)があるだろうな」と疑い、よく話を聞いたところ「○○シャンプー」という獣医師が大好きな殺菌シャンプーで頻繁に洗浄されていました。洗っても洗っても症状が良くならないと伝えると「もっと頻度を増やしてしっかり洗うように」と指示されていたそうです(T_T)。

ここまで読んでいただいた皆さんにはもうお分かりだと思いますが、そう、この○○シャンプーが悪化因子です。○○シャンプー剤による接触性皮膚炎が起きていました。悲しいことに、洗えば洗うほど悪くなるのです。なのに、洗う頻度を増やせという指示、、、。

シンプルに考えてほしいのですが「良くなっていない」のですから、今の治療は無効(むしろ有害)と考えるべきですよね?しかし、実際の指示は「もっと洗え」なのです。

これこそ、一部の獣医師の頭に「接触性皮膚炎」という発想がない証拠です。

この症例は当院推奨のスキンケア手法に切り替えて、見事に皮膚が良くなってきました。もちろんアトピー性皮膚炎は治りませんので、皮膚病とのお付き合いは一生続きます。しかし、大幅に皮膚コンディションが良化し、ご家族だけでなく、ワンちゃんももとても喜んでいるように見えました。

他にも、最近たくさん接触性皮膚炎の症例を診ています。近日中に、実際の写真を交えて接触性皮膚炎の症例を紹介したいと思いますので、ぜひお待ちください。

→6/30追記。接触性皮膚炎の症例紹介ブログアップしました!こちらからどうぞ「スキンケア治療レポート ~犬の接触性皮膚炎~」

みなさんも、シャンプー剤や消毒剤など、ワンコの肌に触れるものには十分注意していただけると幸いです。わからなければ、当院はかねてから安全性の高い「スキンケア」アイテムをご紹介しています。ぜひお気軽にご相談ください。

【はとりの動物病院】診療時間

住所:千葉県木更津市羽鳥野7-20-2
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