前回の続きです。
※前回の記事はこちら
→歯石除去 ~ひめちゃんの1日~ part1
いよいよ歯石除去・歯周病治療です。
「歯石をけずり取ったら、それでおしまいでしょ?」
と思われるかもしれませんが・・・、
いやいや!そんなに単純なものではありませんよ。
歯石除去の処置では実際は、何工程も作業があるのです。
これからご紹介していきますね。
と、その前に。
なぜ歯石をとった方がいいのでしょうか?
お話しておきましょう。
実は目に見える歯石それ自体は死んだ細菌と食べカスの塊なので直接悪さをするわけではありません。ただ、歯石があると生きている歯周病菌がそこに住み着くので、きれいにしておいた方がいいのです。この歯周病菌は歯を支えている骨を溶かしたり、歯肉の炎症や口臭の原因となったりします。
歯周病とは「最終的には顎の骨が腐っていく感染症」という恐ろしい病気なんですね。
また歯周病菌が原因となって全身のいろんな病気を引き起こすともいわれています。
さあ、それでは歯石をとっていきましょう!
まずは目に見える歯石をスケーラーと呼ばれる器具ではがしていきます。手用と超音波式の2種類の器具を使い分けて、細かいところまできれいにしていきます。
尖った器具を使用したり、たくさん水を使用します。
無麻酔では危なくて行うことができません。
次に外からは見えない歯周ポケット内をきれいにしていきます。
歯周病が進行しているとポケット内部にも歯石や歯周病菌などの汚れがたまっています。キュレットというさらに細い器具を使っていきます。これも手用と超音波式とあります。
見た目には大分きれいになりました。
ここから仕上げにはいります。歯の表面を器械で磨いていきます。
二段階の磨き上げを行い、歯の表面を滑らかにして、歯周病菌が住みにくい環境にしていきます。実はこの作業もとても大切です。
お疲れ様!
きれいになりましたね。歯石除去が終了しました。
歯の裏や奥歯にたくさん歯石がたまっていました。
幸い抜けてしまう(抜かなければいけない)歯はありませんでした。
(歯周病が進行すると歯が抜けたり、抜歯が必要になったりします)
抜歯がなければ30分から1時間ほどで処置は終わりです。
さて、これで全身麻酔も終了です。入院のお部屋に戻りましょう。
頑張ったね、ひめちゃん。
麻酔を覚ましていきます…
次回に続く…