続きです。
※前回の記事はこちらから
←歯石除去 ~ひめちゃんの1日~ part2
麻酔終了30分後。
まだ少しうつろですが、眼はしっかりと覚めていますよ。
麻酔終了後1時間。
もう見た目にはいつもと変わりありません。
麻酔終了後2時間。
スッキリ醒めています。「帰りたい…」と言っているみたいですね(笑)。
ご家族のお迎えまでもう少しガマンしようね。
いかがでしたか?全身麻酔と歯石除去がどのように行われるか、少しはイメージがわきましたでしょうか?全身麻酔も歯石除去も、細心の注意と確かな手順で行うことがとても大事ですね。
ひめちゃん、本当にお疲れ様でした。
歯石除去後は日常的なケアで歯の健康を保ってもらうようにアドバイスしています。
わんちゃんの場合は、歯みがきでとれる歯垢という汚れが3日で歯石(歯みがきではなかなか取れない汚れ)になる、といわれていますので、毎日の歯みがきを習慣づけてもらえると、きれいな状態を保つことができます。
でも、
「歯みがきをやったことない…」
「歯みがきは嫌がる…」
「口を開けてくれない…」
なんて子がほとんどです。
当院では歯ブラシになれてもらう方法や歯みがき以外でもお口の健康を保ってもらえるようなアイテムをご紹介しています。
いつでもお気軽にご相談ください。
さて、締めくくりにもう一度大事なお話をしたいと思います。
今回の歯石除去の記事の一番最初で、
「当院では歯石除去を全身麻酔下で行います。」
という宣言をしました。覚えていますか?
(※part1を見てね!http://hatorinoah-blog.seesaa.net/article/416657395.html)
これまでの内容を見てもらえば、その理由が何となくお分かりいただけたのではないかと思います。
無麻酔で行う施設もあるようですが・・・、
(実際は無麻酔ではここまで細かい作業は行われていないと思いますけど・・・)
◆動物が動いてしまって、尖った器具が思いもよらないところに刺さってしまったり…(危険です)
◆処置に使う水や取った歯石を誤って飲んでしまったり…(誤嚥の恐れがあります)
◆無理にお口をあけたせいで歯みがきに恐怖心を抱いてしまったり…(処置後のケアができません)
など、リスクとデメリットが大きすぎるため、当院では無麻酔での歯石除去処置は行っておりません。
全身麻酔はキケンなんじゃないかと不安をお持ちの飼い主さまもいらっしゃるかもしれませんが、当院のスタッフは、常に安全に全身麻酔を行えるように日々努力し、研鑽に勤めています(当たり前ですが)。
<麻酔自体がキケン>というよりも、<麻酔を正しく行えない人間がキケン>なのです。
もし全身麻酔に関する不安点や疑問点があれば、遠慮なくスタッフにご相談くださいね。
3回にわたったブログにおつきあい頂き、ありがとうございました。またひめちゃん、掲載を快諾していただいたひめちゃんの飼い主様、ご協力ありがとうございました。
くぼた