5月のお知らせ <各種予防案内>

早くも5月ですね。予防で来院する方が多い時期となります。混みあうことも多いので予約を上手に活用いただければと思います。土曜日の予約はとても混雑しますので、平日(特に午後)がおススメです。ご検討ください。

ということで、今月は予防のお知らせをまとめます。

 

狂犬病予防💉

既に多くの方が済ませていますが、まだの方はいつでも接種可能です。狂犬病予防だけで診察がなければ診察料もかかりません。簡単な身体検査→注射→手続き、で終了ですので所要時間も10分程度です。6月末までに接種を済ませるようにしてください。

 

  • 注射料金 ¥2,950(税込)
  • 市への手続き費用 ¥550→こちらは当院がいったんお預かりして市に納めます。こちらは現金のみとなりますのでお間違えの無いようお願いいたします(木更津市・君津市)。
  • 登録が未だの方は登録手続きも同時の可能です。市への登録料は¥3,000となります。

 

なお、勘違いしている方がとても多いのですが、狂犬病予防注射は「年度が替わったタイミング=4月」が接種のタイミングです。

 

「え?、一年に一回なんだから、去年10月接種なら今年も10月でしょ?」と思っている方がとても多く、最近も複数の方にそう聞かれました。

 

結論から言うとこれは間違いで、接種のタイミングは年度替わりの4月~6月までの期間となっています。

 

申し訳ないことに、ペットに携わる仕事をしている人(ペットショップ、トリマー、ブリーダー、獣医師や役所の方までも💦)が間違って理解して、一般の飼主さんに「一年後」と間違ったアナウンスをしていることがあります。大事なことなので本当は間違えてほしくないのですが、この業界は時にシロウトに毛が生えた程度の人(言葉が悪くてすいませんが)が仕事をしていることがあります。

狂犬病のことに限らず、ご家族に「ペットショップやブリーダーから○○と言われました!」という話を聞くと、大きく間違っている情報だったりすることも珍しくありません。常にいろんな情報に耳を傾け、わからないことがあれば当院にもご相談ください。

 

話がそれましたが、狂犬病の予防時期については法律にハッキリと記されていますので、この記事内で書かれていることが正しい情報です。ぜひご記憶ください。

 

<参考資料>ホントかよ?と言う方は狂犬病予防についての下記ページをご覧ください(どちらも中程に4月から6月末までと明記されています)。

千葉県のホームページ

東京都のホームページ

 

なお、木更津市のホームページには4月から6月までという重要な情報が書かれていません💦。木更津市のHPは狂犬病に限らず、どの内容を見ても、見ずらく、利用しずらく、必要な情報を見つけにくいのでしょうがないですが・・・(苦笑)。

 

フィラリア検査と春の健診

この地域のフィラリア予防は5月末(もしくは6月上旬からでもOK)からスタートです。

<リンク>フィラリア予防期間についてはDSファーマさんのページがわかりやすいのでご覧ください

 

予防開始時期までに、フィラリア抗原検査を受けましょう。フィラリア予防薬は「要指示薬」ですので、診察や検査を実施して処方することになります。ご協力お願いいたします。

 

フィラリア検査は血液を一滴いただけば可能。検査も10分で終わりますので、フィラリア検査だけでご来院であれば、所要時間は20分ぐらいです。まだ開始まで余裕がありますので、お時間を見つけてご来院ください。

 

なお、採血の時に少し多く血液をいただき血液健康診断を実施することが可能です。年々受ける方が増えています。今年も、見た目元気そうな子が健診で病気が判明した例もありました。健診のメリット、目的は大きく2つあります。

 

  1. 病気の早期発見
  2. 健康なときのデータの採取

 

①はなんとなくわかると思いますが、意外と重要なのは②です。健康なときのデータがあると、微妙な差を捉えられるようになるので病気になる前に対策が可能です。近年は「病気になったら治療」ではなく「病気にならないようにケア」と言う考え方がとても大事になっています。

モチロン定期健診をしている方が、いざ病気になった時もより早く見つけやすくなります。個体によって基準値も変わりますので、若いうちに一度はデータを採りたいものです。できれば毎年受けていただくことを推奨いたします。

 

「うちの子は若いし、元気だからね~」とおっしゃる方がとても多いのですが、そもそも「健康診断」ですからね、若くて健康なときにやるものです。歳を取って病気で具合が悪い時に「健康診断」はしませんので(笑)

 

ぜひご検討ください。

 

マダニやノミの予防

マダニやノミはすでに猛威を振るっています⚠

これらは年間を通して被害があり、予防期間は決まっていません!

 

ど~しても「フィラリアと一緒」と思い込んでいる方がとても多いのですが、全然カンケーのない虫たちです。

 

被害もフィラリアに比べて圧倒的に多いですし、ヒトへの被害も多数報告されていて、特にマダニ由来感染症のSFTS(重症熱性血小板減少症感染症)で多数のヒトが重症化、死亡しています。

<参考ニュース>

マダニ感染症の一般市民 発症ネコ経由 宮崎県内初(マダニ→猫→ヒトへの感染)

浜松市で確認 マダニに注意 県が呼びかけ(静岡県)

SFTSは千葉県でも確認されています(関東では初)

 

マダニやノミ「いつから予防したら・・・?」と言う質問がとても多いのですが、先にもお話ししたように年間を通して被害がありますから、この質問には「今でしょ!」とお答えすることになります(笑)

 

最近は、東京や神奈川から引っ越されてくる方も多いのですが、この地域では一年要注意⚠と覚えておいてください。

 

なお「マダニやノミ」と「フィラリア」を一緒に予防する薬が欲しい!と言う方が時々います。

 

製品として、そういうモノは確かにありますが、当院では採用していません。最大の理由は「マダニやノミ」と「フィラリア」の予防期間が違うことです。

 

くどいようですが、マダニやノミは一年通して被害あり、期間は決まっていない。そして、フィラリアは5月末~11月末が予防期間となっています。なので、オールインワンの薬で予防するのは上手くないのです。そもそも「フィラリア」と「マダニやノミ」は全然違う虫たちですから、ペットを飼う方は「違う病気なんだ」とキチンと理解していただいた方が良いと思います。

 

また、マダニやノミは予防薬をやっていても、まれについてしまうことがあります。これは予防薬の効果が切れかかるときに見られることが多いのですが、その時に「フィラリア予防もちゃんとできていないんじゃないか??」と不安に駆られてしまう方がいます。実際は「マダニやノミ」と「フィラリア」は別の成分で対応しているのでフィラリア予防はできているのですが、それはわれわれプロ目線だからそう言えること。一般の方からしたら「本当かよ?!」と思ってしまうのも無理はありません。そういう余計な不安が生じること自体も良くありません。

 

よって当院では、オールインワンの予防薬は取り扱っていません。みなさんにも「何の予防を?」「いつまでやるのか?」ということを正しく理解していただき、取り組んでもらう方がワンコのためだとも思っています。わからないことはしっかり説明しますので、ぜひ勉強してみてください。